省エネ住宅適合化に関する会合(第1回)

本日午前、東京駅近くの会議室で行なわれた「省エネ基準適合住宅の義務化におけるペレットストーブの評価に関する会合」に参加しました。主催は7月末に発足した日本ペレットストーブ工業会(PSJ)。

会議に参加したのは国産メーカー7社、海外メーカー1社、輸入元8社の計16社。その他ペレットストーブ販売店さん、ペレットボイラー関係の方やペレット燃料販売店さん、メディア関係など、多くの業界関係者さんが集まりました。

まず経済産業省資源エネルギー庁の方から住宅省エネ基準についての説明がありました。

住宅省エネ基準は2020年に義務化となりますが、現在ペレットストーブは省エネ性の評価項目になっていません。これに採用されるためには、機器としての出力と効率について、業界としての統一基準を決めなければならないということでした。


続いて林野庁の方から、ペレット燃料についても現在品質規格の統一規格制定に向けて動きがあるというこが説明されました。

そして本題。PSJの竹平会長から、省エネ基準への適応に向けて現在検討している案について説明されました。

主な内容として、
①ペレットストーブの定義、
②ペレットストーブの出力の計算方法
③ペレットストーブの効率の計算方法

これらについて、PSJとしては欧州のペレットストーブ規格「EN14785:2006」を採用することが提案され、それについて各社に意見を求める形となりました。

この案の場合、既にEN規格を取得している海外メーカー、輸入元は特に追加試験を行う必要がありません。

一方、日本燃焼機器検査協会(日燃検:JHIA)のペレットストーブの製品規格を取得している一部の国産メーカーにとっては、EN規格で定める試験方法で再度検査を行う必要があります。

どちらも取っていないとっていない国産メーカーの場合、どちらかを取得する必要があります。

また、①ペレットストーブの定義について、EN規格では出力と効率の測定のため「ペレットを電気的に自動供給(供給量を制御するため)すること」や、「運転中は扉を開けてはいけない」など、電気を使わないタイプや手動着火タイプは定義から外れることになります。

ただし、省エネ基準に採用されるには今年度中に結論を出す必要があり、これからシーズンが始まることを考えるとこの秋中に結論を出さなければなりません。この秋までに結論が出せなければ、2020年は諦め、2025年の基準改定まで指をくわえていなければなりません。

なので本当はこの会合で結論が出れば一番よかったのですが、9月中に各社から回答を受け取り、10月初旬に資源エネルギー庁に回答を持っていく、ということになりました。

ペレットストーブが国策に組み込めるかどうか、これからの1ヶ月が正念場となります。

ヒグチノート

ペレットストーブの仕事をしています。 仕事のこと、趣味のこと、その他色々と書いてみます。

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